院長ブログ

当院がいびきを音の問題としない理由

当院がいびきを音の問題としない理由

2026年03月09日 06:11

医師が「いびき」を甘く見ない理由

― 睡眠に潜む深刻な疾患とは ―


藤沢ソーマクリニックには、「いびきを家族に指摘された」「最近いびきがひどいと言われる」という理由で受診される方が増えています。

いびきは多くの人が経験する症状ですが、医学的には単なる音の問題ではありません。実は、体の中で起きている異常を知らせる重要なサインである場合があります。


私たち医療者がいびきを軽く考えない理由は、睡眠中の気道の変化が、全身の健康と深く関係しているからです。





いびきは「空気の通り道が狭くなる音」



いびきは、睡眠中に空気の通り道である上気道(咽頭)が狭くなり、空気の流れが乱れることで生じる振動音です。


眠ると筋肉が緩み、舌の付け根(舌根)や軟口蓋が後ろに落ち込みます。

その結果、気道が狭くなり、空気が通る際に振動していびきが発生します。


疲労や飲酒などで一時的にいびきをかくこともありますが、慢性的ないびきの場合は、気道の異常や疾患が隠れている可能性があります。





最も有名な原因「睡眠時無呼吸症候群」



いびきの背景で最もよく知られている疾患が、睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)です。


この病気では、睡眠中に呼吸が繰り返し止まります。

医学的には「10秒以上の呼吸停止」が1時間に5回以上起こると診断されます。


日本では数百万人規模の患者がいると推定されていますが、実際に治療を受けている人はその一部にとどまります。


睡眠時無呼吸症候群は


・高血圧

・心筋梗塞

・脳卒中

・不整脈

・糖尿病


などのリスクを高めることが知られています。


さらに、日中の強い眠気によって交通事故の危険性が高まることも問題となっています。





いびきの原因はそれだけではない



いびきの原因は睡眠時無呼吸症候群だけではありません。


例えば


上気道抵抗症候群(UARS)

無呼吸までは起こらないものの、気道が狭くなることで睡眠が分断され、慢性的な疲労や眠気を引き起こします。


鼻の病気

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症などで鼻が詰まると、口呼吸となりいびきが起こります。


扁桃肥大

特に子どものいびきの原因として重要です。重症の場合、小児の睡眠時無呼吸症候群につながることもあります。


甲状腺機能低下症

舌や咽頭のむくみによって気道が狭くなり、いびきが強くなることがあります。


まれではありますが、咽頭や喉頭の腫瘍が原因でいびきが起こることもあります。





睡眠は全身の健康を支えている



睡眠は単なる休息ではなく、体の回復や免疫、ホルモン調整に重要な役割を果たしています。


睡眠の質が低下すると


・肥満

・生活習慣病

・免疫低下

・集中力低下


などさまざまな問題が起こります。


いびきは、その睡眠の質が低下しているサインである可能性があります。





藤沢ソーマクリニックの睡眠医療



藤沢ソーマクリニックでは、いびきや睡眠時無呼吸症候群の検査・治療を行っています。


ご自宅でできる簡易睡眠検査を用いて睡眠中の呼吸状態を評価し、必要に応じて


・CPAP治療

・いびきレーザー治療(ナイトレーズ)

・生活習慣の改善


など、患者さんの状態に合わせた治療を提案しています。


いびきは「よくあること」と思われがちですが、体からの重要なサインであることも少なくありません。


もし、ご自身やご家族のいびきが気になる場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

藤沢ソーマクリニックでは、湘南・藤沢エリアの皆さまの健康な睡眠をサポートしています。