
いびき音はどこから聞こえる?口を閉じてもいびきをかく理由
2026年09月12日 05:38
「ちゃんと口を閉じて寝ているのに、いびきをかいていると言われる。なぜ?」
実は、いびきは「開いた口から出る音」とは限りません。口を閉じて鼻呼吸をしていても、鼻から入った空気が通る“喉の奥”が狭くなれば、いびきは起こります。
ポイントは、空気の通り道と、音が鳴っている場所は別ということです。
口を閉じていても、いびきはかきます
いびきとは、睡眠中に狭くなった上気道を空気が通ることで、軟口蓋や咽頭などの組織が振動して生じる呼吸音です。
そのため、
「口を閉じている=いびきをかかない」
とは限りません。
口を閉じて鼻から呼吸していても、鼻から入った空気は最終的に喉を通って肺へ向かいます。
鼻から吸った空気は、どこを通る?
鼻から息を吸うと、空気はおおまかに、
鼻 → 鼻腔 → 鼻の奥 → 咽頭 → 喉頭 → 気管 → 肺
と進みます。
ここで注目したいのが「咽頭」です。
口の奥には軟口蓋という柔らかい部分があります。その中央から垂れ下がっているのが、いわゆる「のどちんこ(口蓋垂)」です。
口を閉じて鼻呼吸していても、空気はこの軟口蓋の後方にある咽頭を通ります。
つまり、口が閉じていても、いびきが発生する場所には空気が流れているのです。
なぜ軟口蓋から「グーッ」という音が出る?
起きているときは、喉の周囲の筋肉が働いて空気の通り道を保っています。
ところが眠ると筋肉の緊張が低下します。
すると、舌や軟口蓋などの柔らかい組織が気道側へ寄り、空気の通り道が狭くなりやすくなります。
狭くなったところを空気が通ると、その周囲にある柔らかい組織が揺れます。
イメージとしては、風を受けた旗がバタバタと揺れるのに少し似ています。
軟口蓋などが空気の流れによって振動し、その振動が音として聞こえるのが、いびきの一つの仕組みです。
ですから、唇を閉じているかどうかだけでは、いびきの有無は決まりません。
いびきの音は軟口蓋だけから出るわけではありません
もう一つ大切なポイントがあります。
いびきの発生源は一か所とは限りません。
鼻の通りが悪い、軟口蓋周辺が狭い、睡眠中に舌の付け根が後方へ移動する、咽頭周囲が狭くなるなど、複数の要因が関係することがあります。
「口を閉じているから鼻いびき」と自己判断するのは難しいのです。
「いびき→静か→大きないびき」は要注意
いびきをかいているからといって、すべての人が睡眠時無呼吸症候群というわけではありません。
ただし、
・大きないびきを毎晩のようにかく
・寝ているときに「息が止まっている」と言われる
・いびきが一度静かになり、その後大きな呼吸音とともに再開する
・朝起きても疲れが残る
・日中に強い眠気がある
・起床時に頭痛がある
といった場合には、睡眠時無呼吸症候群が隠れていないか確認することが大切です。
特に「いびきが突然止まって静かになる」場合、いびきが改善したのではなく、空気の流れそのものが止まっている可能性があります。
口テープだけで判断しないでください
「口呼吸が原因だと思って、口を閉じればいいのでは?」と考える方もいるでしょう。
しかし、いびきの原因が喉の狭さや舌の位置などにある場合、口を閉じることだけでは原因の解決になりません。
また、鼻づまりが強い人などでは、自己判断で口を塞ぐ方法が適さない場合があります。
軽いいびきでは、横向きで眠ることで改善する場合があります。一方、繰り返す大きないびきや無呼吸が疑われる場合には、セルフケアだけで済ませず、一度検査を検討してください。
いびき治療の前に「無呼吸があるか」を確認する
いびきで大切なのは、音だけを止めることではありません。
まず、睡眠中に呼吸がきちんとできているかを確認することが重要です。
睡眠時無呼吸が疑われる場合には、睡眠中の呼吸状態や酸素の状態などを調べる検査があります。
結果によって、生活習慣や睡眠姿勢の見直し、CPAP、口腔内装置など、検討すべき対応は変わります。
いびきに対する治療を考える場合にも、原因や睡眠時無呼吸の有無を確認したうえで治療方法を選ぶことが大切です。
藤沢で「口を閉じているのにいびきをかく」とお悩みの方へ
藤沢ソーマクリニックでは、睡眠時無呼吸症候群やいびきについてご相談いただけます。
「家族からいびきを指摘された」
「口を閉じているのに音が大きい」
「寝ているとき、息が止まっていると言われた」
「自分はいびきだけなのか、睡眠時無呼吸なのか知りたい」
そんな場合は、まず原因を調べるところから始めてみてください。
藤沢駅南口から徒歩2分です。
いびきの音だけを考えるのではなく、睡眠中の呼吸がきちんと保たれているかを確認することが、治療を考える第一歩です。