院長ブログ

高血圧?薬の前にできること

高血圧?薬の前にできること

2026年03月15日 06:33

高血圧と指摘されたら?薬の前にできる生活習慣の見直し


健康診断で「血圧が高いですね」と指摘されて、驚いた経験はありませんか。高血圧は日本人にとても多い生活習慣病のひとつで、厚生労働省の調査では約4300万人が該当するといわれています。しかし、初期の段階では自覚症状がほとんどなく、「まだ大丈夫」と放置されてしまうことも少なくありません。


高血圧は放置すると、心筋梗塞や脳卒中、腎臓病などの重大な病気のリスクを高めるため、早めの対策が重要です。一方で、すぐに薬を開始する必要がないケースも多く、生活習慣の改善によって血圧が下がることもあります。ここでは「薬の前にできること」を医学的に解説します。


まず大切なのは、血圧を正しく把握することです。健康診断や病院では緊張して血圧が高くなる「白衣高血圧」という状態もあります。そのため、自宅での血圧測定(家庭血圧)を行うことが重要です。朝起きて1時間以内、トイレを済ませてから、座って安静にして測定するのが基本です。家庭血圧が135/85mmHg以上の場合、高血圧の可能性があります。


次に重要なのが「塩分」です。日本人の食事は塩分が多い傾向があり、食塩摂取量の増加は血圧上昇の大きな原因になります。日本高血圧学会では、1日の食塩摂取量を6g未満にすることを推奨しています。具体的には、ラーメンのスープを残す、味噌汁は1日1杯までにする、加工食品や漬物を控えるなどの工夫が効果的です。


体重管理も血圧に大きく関係します。特に内臓脂肪の増加は血圧上昇と密接に関係しており、体重が1kg減ると血圧が約1mmHg下がるともいわれています。急激なダイエットではなく、食事量の見直しや日常的な運動によってゆっくり体重を減らすことが大切です。


運動習慣も重要なポイントです。有酸素運動は血管の柔軟性を高め、血圧を下げる効果があります。ウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなどを1日30分程度、週に3〜5回行うことが推奨されています。特別な運動でなくても、エレベーターではなく階段を使う、通勤で少し歩くなど、日常生活の中で体を動かすことが血圧改善につながります。


また、睡眠の質も血圧に大きく関係しています。睡眠不足や睡眠時無呼吸症候群は高血圧の原因になることが知られています。いびきが大きい、日中に強い眠気がある、朝の頭痛がある場合は、睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性もあります。このような場合は専門的な検査が必要になることがあります。


アルコールや喫煙も血圧に影響します。アルコールは適量であれば問題ありませんが、飲み過ぎは血圧を上昇させます。目安としては、男性で日本酒1合、女性ではその半分程度が適量とされています。また、喫煙は血管を収縮させ動脈硬化を進めるため、血圧管理の観点からも禁煙が重要です。


さらに、ストレスも血圧を上げる要因のひとつです。忙しい生活の中でも、深呼吸や軽い運動、趣味の時間などを取り入れ、自律神経のバランスを整えることが血圧管理に役立ちます。


生活習慣を改善しても血圧が高い状態が続く場合には、薬による治療が必要になることもあります。高血圧は「早く見つけて、無理なく管理する」ことがとても重要です。


藤沢ソーマクリニックでは、高血圧やコレステロール、糖尿病などの生活習慣病について、検査・診療・保健指導を行っています。薬だけに頼るのではなく、食事や運動、睡眠などの生活習慣の改善を一緒に考えながら、患者さん一人ひとりに合った健康管理をサポートしています。


健康診断で血圧が高いと指摘された方や、「まだ薬は飲みたくない」と考えている方も、まずはお気軽にご相談ください。早めの対策が、将来の大きな病気を防ぐことにつながります。